カタチノトビラ

カタチノトビラ

ちょうど10年前、『似すぎて失敗』と言われた私たちの二人展は、
本人達にとっては、自画自賛の素晴らしい展覧会だったのだけど、
そう言った人は結局DMを見ただけで、展覧会には来てもらえなかったと記憶する。

よく、同じ学年に双子がいて、どちらとも友だちではない時には
全く見分けがつかないけれど、一人と同じクラスになったりすると、
すっかり見分けがつくようになり、二人と友だちになれたりすると、
これはもうまったく別の人間だと認識する。

まぁ別に、私たちは双子ではないわけで、たまたま造形に対する把握のしかたが
似ていただけだ。

今回このように、再び、二人展を開催させていただくことに感謝するとともに、
この10年間を振り返り、また、10年先を考えてみたりする。先は長い。


2006.4
大久保 宏美